ぼくがうつ病を発病するまでの話 1

2009年6月 ぼくはうつ病と診断されました。

入社4年目のことでした。

・・・・・
 

少し時間をさかのぼって、ぼくの学生時代のお話をはじめさせてください。

大学・大学院では電気電子工学を専攻し、将来は回路設計の
エンジニアになることを志望していました。

ちなみに、ぼくは大学に入学するまで少し回り道をしたので、
ストレートで進学してきた人よりも2歳年上になります。
ですから、プロフィールの年齢は間違いではありません^^;

学生時代に最も力を入れて、取り組んだことは研究活動です。
ぼくの研究室は、学科内でも指導が厳しいと有名なところでした。

研究のために、帰宅が深夜になること、
実験、論文、資料作成で徹夜することは、日常茶飯事です。

そして、研究成果を出すことに対して、教官の指導は
たいへん厳しく、結果を出さない学生は定期的に行われる
研究成果発表の場において、全員の前で徹底的に責められます。

その場にいるだけで、胃が痛くなり気分が悪くなる空気でした。

・・・・
 

そのような研究室でしたので、毎年学年の内で1~2人は、
研究半ばにして、研究室に来なくなります。

そこで、研究室の先輩がこう口にするのです。

『あいつも、うつ病になったか』

・・・・・
 

そのときはじめて、『うつ病』という言葉を知りました。

まだ、世間でもうつ病という言葉が、
今ほど浸透していない頃です。

ぼくも、うつ病がどういうものか、全く知りませんでした。

研究室の同級生が来なくなったときも、
2日も休めば、元気になるだろうと能天気に考えていました。

・・・・・
 

結局、来なくなった学生は、
数ヶ月から1年以上休むことになります。
退学する者もいます。

そして、復帰した学生は、簡単な研究テーマを与えられるか、
他の研究室へ移動することになります。

・・・・
 

そのような、厳しい環境でしたので、研究室のOBの方達からは
『この研究室でやってこれたなら、社会にでても十分通用する』
とよく言われました。

卒業の頃には、この研究室でやってこれたことが
ぼくの中で大きな自信となっていました。

きっと、社会にでてもエンジニアとして
順調に成長していけると思っていました。

明るい未来が待ってると、そう信じていました。

そして、ぼくが『うつ病』になるなんて
これぽっちも思っていませんでした。

・・・・
 

ぼくのうつ病発病まで、あと3年3ヶ月。

※この闘病記に登場する人物の名前は
仮名であり、実在する人物ではありません。

この記事を読まれた人はこのような記事も読まれています

このエントリーを含むはてなブックマーク Buzzurlにブックマーク livedoorクリップ Yahoo!ブックマークに登録

タグ


トラックバック&コメント

この投稿のトラックバックURL:

コメントをどうぞ

コメントリンクを nofollow free に設定することも出来ます。

このページの先頭へ