ぼくがうつ病を発病するまでの話 6

2007年2月  ぼくと柏崎さんは
新たな製品の開発に取り組むことになりました。

 

今回の開発は前回の製品と比べて、
会社にとっても重要なものであり、
大きな売上を期待している製品です。
いわゆるメシの種になるモノです。

ただ、設計を担当はぼくと柏崎さんだけでした。

・・・・・

 

ぼくたちの課では、新しい製品を設計することも仕事ですが、
流動中の製品に不具合がでたときの対応も仕事でした。

製品の不具合というものは、どれだけ事前評価をしても
発生する可能性をゼロにすることはできません。

そして、製品不具合は重なることが多いのです。

そのときも、不具合が重なり、それに人数を割かなければ
いけなかったので、どうしても設計に人数を回すことができませんでした。

ですから、設計は2人だけでした。
そして、そのときも毎日杉田課長から
罵声をあびせられました。

・・・・・

 

そして、設計を開始して1ヶ月後の
2007年3月事件は起こります。

それは、月曜日の朝のことでした。

・・・・

 

柏崎さんが会社に来ないのです。

時刻は10時を過ぎてました。

家に電話をかけても、携帯にかけても出ませんでした。

課内が騒ぎだしました。

そして、杉田課長が大声で叫びました。

『おい、またかー!』

 

そして杉田課長が大森部長へ伝えます。

『柏崎のやつまたです!』

 

ぼくは、何のことかわかりませんでした。
『また』とはどういう意味なのか?

 

ぼくが、配属されてからは、
柏崎さんが無断欠勤することなんてありませんでした。

そして、杉田課長が大森部長に大声で叫びました。

『あいつ、またうつ病再発ですよ!』

 

えっ・・・、

柏崎さんが『うつ病』

ぼくは、そのとき初めて知りました。

・・・・

 

『うつ病』、研究室時代に聞いたあの言葉でした。

・・・・

 

ぼくのうつ病発病まで、あと2年3カ月

※この闘病記に登場する人物の名前は
仮名であり、実在する人物ではありません。

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